Aug15th

道欠ける世界

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  「     僕たちは本来        
物語に綴じ込められるべき
      存在なんだよ     」
 
何者かによって引き裂かれた
世界の頁。
 
紐解かれる物語の境界。
断章を失った、原典より来たりし者たち。
 
還らなければならない。
僕たちは、元の物語へ。
 

縫合図書館

冷ややかな取っ手を引くと、書物の頁のような白い床が広がっていた。
そそり立つ書架が、こちらをじいと見つめている。
「図書館では静かに」と、明文化されない規律を物語っているようだ。
ここは縫合図書館。物語を再び紡ぐ場所。

 

サイア

「縫合図書館。物語を縫い留め、綴じる場所さ」

物語世界を渡り、目録を作っている旅人。
世界中の物語を所蔵する「縫合図書館」に属している。
美味しい食べ物に目がなく、グルメとしても知られている。

世界の何処にいても、縫合図書館より力を借りられる「ステノグラフ」と呼ばれる能力を有している。
ステノグラフはスクロールに言葉を記録していくことで、自他に特殊な力を付与することができる。

縫合図書館の命を受け、散らばった物語の断章を集めている。

長睫毛のクローリェ

「ようこそいらっしゃいました。頁を繰る者よ」

縫合図書館の司書。世界中の物語を、在るべき位置にしまい込む役目を負う。
図書館の命を受け、散らばった原典の修復作業をする。

その他の人物

  • 帝王
    サイアが旅の途中で出会ったニワトリ。懐かない。
  • コゼル
    サイアの師。厭世と隣人愛を抱く小説家。
 

 
散らばる紙片
物語の断章
言葉の欠片をあつめては綴じる
 
書を在るべきすがたへ
記憶を在るべきところへ
世界を在るべきかたちへ
 
それは誰もが望む姿ではない
叫びと怒り、涙と嘆きをのみ込んで
物語は眠りに落ちる……
 
書から書へ、世界から世界へ……
 
頁を捲り
物語を終わらせ
かつてなぞりし一文を訪れる
 
そこに待つのは
どこまでも穏やかで
泣きたくなるような
色あせた風景だった……
 

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